静岡県危険物安全協会連合会|会報|第62号 2012.9

静岡県危険物安全協会連合会|会報|第62号 2012.9 page 27/82

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静岡県危険物安全協会連合会|会報|第62号 2012.9

4.危険物の追加に関する事項非危険物であった「炭酸ナトリウム過酸化水素付加物」が、消防法上の第1類の危険物(酸化性固体)に追加された。なお、従来から取り扱っている施設については、所有者に課される義務の一部に、一定の経過措置が設けられた。消防庁では、火災危険性を有するおそれのある物質等に関する調査検討会において、『炭酸ナトリウム過酸化水素付加物』が消防法上の第1類の危険物の性状を有する物質として追加することし、政令を改正し、この物質を消防法上の第1類の危険物に追加した。ただし、従来からこの物質を貯蔵し、取り扱っている施設については、一定の経過措置が設けられている。5.浮き蓋付き特定屋外タンク貯蔵所の位置、構造及び設備の技術上の基準に関する事項(危政令第11条第2項関係)浮き蓋付き特定屋外貯蔵タンクを有する屋外タンク貯蔵所の安全性を確保するために、その位置、構造及び設備の技術上の基準が新たに定められた。既に許可を受け設置されているもので、この木銃に適合しないものには一定の経過措置が設けられた。通常、浮き蓋付特定屋外タンク貯蔵所の気相部は、可燃性蒸気の濃度が爆発範囲よりも低い状態で維持されているが、過去の事故事例により、振動や衝撃等によって浮き蓋が破損又は沈没、また危険物が浮き蓋上に漏れより、可燃性蒸気がタンクの気相部に滞留し、可燃性蒸気の濃度が爆発範囲になる危険性が出てきたため、今回改正され、タンク内の可燃性蒸気の濃度が爆発範囲にならないよう、また、浮き蓋が容易に破損しないよう、浮き蓋付特定屋外タンク貯蔵所に係る技術基準を設けた。なお、経過措置としては、平成36年3月31日までに適合させることとなっている。ただし、浮き蓋付特定屋外タンク貯蔵内に不活性ガスを充填して危険物を貯蔵するもので、危険物の引火点が40度以上のものに可燃性蒸気を検知する設備を設けてあるものには、浮き蓋に係る技術基準は適用しない。6.エタノール等を取り扱う給油取扱所に係る技術上の基準に関する事項(危政令第17条第4項、第27用第7項関係)エタノール又はエタノールを含有するガソリンを取り扱う給油取扱所の安全性を確保するため、当該給油取扱所に係る技術上の基準が定められた。地球温暖化等に鑑みて二酸化炭素の排出を抑える対策が世界的に求められている中で、生物資源を使用するバイオマス由来の燃料の実用化が進められている。既に、バイオマス由来の燃料であるバイオエタノールをガソリンに3%含有する自動車の実用化が進められている。給油取扱所において、これらの燃料を取り扱う際の安全性を確保するための技術基準が規定された。7.製造所等の消火設備に関する事項(危政令別表第5、危規則第32条の7から第32条の9関係)(1)ハロン代替ガスを用いた消火設備に係る改正製造所等の消火設備においてもハロン代替ガスの使用を可能とするため二酸化炭素や窒素等の消火設備を不活性ガス消火設備に名称変更した。(2)製造所等の消火設備に係る技術上の基準の整備これまで、「消火設備及び警報設備に係る危険物の規制に関する規則の一部を改正する省令の運用について(平成元年3月22日付け消防危第24号)」によって運用されてきた製造所等の消火設備の技術上の基準のうち、不活性ガス消火設備、ハロゲ-22-